完結力

ゆとり世代は「言ったことしかやらない」なんて嘆いている人をよく聞きます。
言ったことをやるんだからいいんじゃないの?って僕は思うんですけどね。

上司の理想は「言われていないこと」を率先してやってほしいと願っている。ここで試されるのがいかに気がきく人間なのか?ってことなんでしょうがふとここで疑問がでる。

・言われたことだけをしっかりとできる部下
・言われたことに加えて言われないことを率先して行動しているがちょっとずれている部下

果たしてどちらが頼りになるのだろうか?
中には言われたことすらできない部下もいるわけだからどちらも頼りになるわけです。

ここで上司が求める行動とはどういうことなのかを簡単に例に挙げるとこんな感じかな。

上司「ちょっとテーブルの上を片付けておいてくれ」
部下:はいと答えてテーブルの上を片付ける
上司:「テーブルの下にあるゴミをなぜ拾わないのだ」
部下:「すいません。」
上司:「まったくゆとり世代は言われたことしかやらない」
部下:「(だったら最初からそう言えよ)」

こうして部下のモチベーションはどんどん下がってしまう。

でもさ上司は、片付けが終わることが完結じゃないんだよね。じつは。。。

なぜか?

ゆとり世代が悪いわけではなく、そのような教育しか受けておらず、むしろ余計なことをやるほうがリスクが高い環境で育ってしまっていた人が多い。

学校では出された宿題をやったかどうかが大切であり、それ以外外は塾のお仕事。
発言して間違えるくらいなら、手を上げないほうが利口である。会議中の意見なども同じ。

目立ったことをすればたちまち「SNS」で話題になってしまうからね。そんなリスキーなことをすすんで実行する子供は希少だよ。

最近の子供たちはほとんど何かしらの習い事をしているし何かと忙しい。そんな生活の中で余計なことをこなす余裕はないのかもしれない。学校から帰ればすぐさま習い事。帰ってきて宿題やって準備して。。。

中高生ならそこに友達との交流も同時進行。

そんな子供たちが社会人になって直面する問題が完結力の乏しさなんだとおもう。
マニュアルだけをやっていられるのはアルバイトまで。

上司が「テーブルの上を片付けろ」と言った場合は何をもって完結なのかを上司が伝える必要があるのではないだろうか。
上司がなぜこのような指示を出したのか?というところまで考えられる部下を育てるのが上司の役目。

片付けろという上司はなぜ片付けてほしいのか?

・部屋が汚れている→部屋全体の片付けが必要
・これから来客がある→来客用のお茶菓子やスリッパなどの準備などが必要
・書類作成→資料などの用意が必要

と理由が違えば部下に求める内容もまた違う。

重要なのは、部下はなぜ上司が片付けろと言ったのかを理解する力を養い、上司は何をもって終わっり(完結)なのかを把握させること。あとは部下の能力次第でしょ。

言われたことだけを卒なくこなすタイプはこの完結能力が非常に乏しいとおもう。

一つ一つの仕事を点で捉えるのではなく、線として仕事をしてもらえるようになるには上司も部下も仕事の流れを先に伝えないといけないのではないだろうか。
美容師にとってはかなり重要なスキルだと思う。

そうすれば少なくとも今よりは愚痴が減るんじゃないでしょうか


関連記事

  1. フリマアプリ

  2. パターン

  3. 街の情報館

  4. クリスマスイブ

  5. ヘアーズビット裏話 最終回

  6. 後出し

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。